今日はお産当日のことを書きたいと思います。お産のことをブログにいちいち詳しく書くか迷ったのですが、自分が妊娠中に「お産ってどんな感じなんだろう・・・。」と思って、いろいろなブログで実際にお産をした方の様子を読ませてもらった時期がありました。生憎、難産話ばかりを読むハメになり・・・不安が倍増しただけでしたが。(苦笑)そんな訳で、私の大安産話を偶然読んで安心してくれる妊婦さんがいたらいいなぁ。との思いもあって詳しく書くことにしました。
やっと会えたね、きのこ~♪ お母さんは幸せだよ。
4月14日・土曜日
5:30 お腹に痛みを感じたような気がして目が覚める。胎動だったのか?それとも前駆陣痛?寝ぼけていたので自分でも分からず。気になって眠れなくなる。
6:00 トイレに行ったら・・・「おしるし」が出たっ!!旦那さんに報告するが「まぁ、落ち着け。今日は生まれないよぉ。」と軽く流される。(笑)
結局、ここから
18:00くらいまでの12時間、不定期に軽い陣痛が続くことになります。大した痛みではないので実家に電話したりブログを更新したり、ご飯の支度をしたり、いつも通りの週末を過ごしました。痛みの強さですが・・・よく皆さんが「生理痛のような痛み。」と表現していますが、今までの人生で一度も生理痛を経験していないので何とも言えません・・・。(苦笑)
18:00~20:00 陣痛の間隔が10分で安定し始める。痛みの質も少し変わってきて、下半身に重みを伴うような感じに。ソワソワしつつも食い意地には勝てず。しっかり夕ご飯は済ませる。
20:30 大学病院に電話。陣痛が1時間以上10分間隔で続いていることを伝えると「では今から来てください。」とのこと。我家は車を持っていないので、下に住む大家さんのご好意に甘えて大家さんの車で大学病院まで送ってもらう。
大学病院に着いて、まずは助産婦の見習い生が血圧と体温の測定、CTG(きのこの心音、胎動、陣痛の波を測る検査)をして本陣痛であることを確認。その後、当直の女医さん登場。内診をして子宮口もやわらかくなっているし、きのこの頭もかなり下がっていて順調にお産の準備が進んでいると言われる。輸血・点滴などが必要になった時にすぐ処置できるように針を腕に刺して固定する。その時に悟ったこと・・・「この女医、不器用だな。」(汗)針が太いから仕方がないけど、かなり痛かったぞっ!
その後、私がお産入院中に使う病室に案内される。二人部屋で、同室の女性は穏やかな雰囲気の綺麗な人。この日の14:00に女の子を出産したばかりだった。「がんばってね。」と励まされる。旦那さんと病室のベットで添い寝する訳にもいかないし、まだ二人で話をしながら起きていたかったので、荷物だけ置いて病室を出て廊下の椅子で「時」が来るのをひたすら待つことに。当直の看護婦さんは「陣痛の間隔が短くなって、痛みが強くなったら知らせて下さい。」と漠然とした指示しかしないで立ち去って行った・・・。
こちらは病室の窓。中庭が見えるなかなか素敵な病室だった。
22:00~24:00 陣痛が5分間隔くらいで来るようになる。でも痛みはまだ余裕で耐えられる強さ。
日付が変わり、
15日・日曜日
1:00~2:00陣痛が2~3分間隔で来るようになる。痛みもだんだん強くなってきて、トイレに行った帰りに陣痛が来て、痛みで思わず立ち止まる。そんな姿を心配した旦那さんに「どんな痛みなの?」と聞かれて「食べた物にあたった感じ。あの居酒屋の焼き鳥、生焼けだったしなぁ・・・。みたいな感じ。」と答えたら「アホな女房だ。」みたいな冷たい視線を返される。
「痛みが強くなったら知らせてくれ。って看護婦さんが言ってたけど、どの程度まで強くなったらなのか初産チームにはさっぱり分からないよね~。」「どうする?看護婦さんのところに行ってみる?」「うぅ・・・ん。行ってみようかなぁ。」などと二人で話し合って、
2:15くらいに看護婦さんの意見を聞きに行くと「分娩室などがある階に行ってください。」とあっさり指示される。
まず、一番最初に案内されたのと同じ部屋で再度、助産婦の見習い生が血圧と体温を測り、CTGも測り始める。そしてまた女医さん登場。女医さん:「気分はどんな感じ?」私:「陣痛が痛いから悪いっす。笑」女医さん:「悪いと言いつつも笑ってるなら大丈夫ね。笑」私:「ははははは。苦笑」女医さん:「じゃ、30分間CTGのデータをとりますね。」と言って部屋を去っていく。部屋には私と旦那さんと見習い生の3人。
「顎の筋肉と子宮口の筋肉は連動しているから、息を吐く時に顎をリラックスさせると効果的です。」と見習い生がアドバイスしてくれたので、そんなイメージで陣痛が来ている間は頑張って特別な深呼吸をする。その効果なのか?あっという間に痛みが強くなってきて、横になっているのが辛くなり思わず起き上がると・・・ベットに血がついてるじゃないですかぁ!!さすがに見習い生も慌てて、師匠の助産婦さんと女医さんを呼んでくる。助産婦さんが内診すると・・・「もう子宮口が7cm開いているから急いで分娩室に移動しましょうっ!」ということに。
陣痛の合間をぬって分娩室に移動し、病院が用意した服に着替える。分娩台にやっとの思いで這い上がり、子宮口が10cm開くまで我慢、我慢・・・この時間帯はさすがに辛いです。陣痛が来るとさすがの私も「うぅ~ぅぅぅ。」と奇妙な声を上げてしまう始末。どんな痛みかというと・・・規定量の倍のコーラックを飲んで腹痛が起きて、今すぐにう○こを出したいのにトイレがないから出せない辛さって感じ?でも陣痛が去れば大丈夫。通常の呼吸に切り替えてリラックスを心がける。いよいよ「いきみ」開始の前に見習い生が軽く剃毛してくれたのですが、くすぐったくて
爆笑。「この女、こんな時になってもまだ笑うか。」って感じで驚かれる。その後、何かがドバッと出てくる感覚がしてひよった私。「な。何かいっぱい出た・・・。」(←思いっきり日本語で 笑)と旦那さんに伝えると旦那さんが冷静にドイツ語で見習い生に伝えるとそれが破水だった。
さぁ、いよいよクライマックス!いきむことを許可される。
助産婦さんに「今、陣痛が来るとう○こが出そうな感覚がしてると思うけど、それは赤ちゃんだから安心して思いっきりいきんで下さい。」と言われる。
一生懸命いきんでいると陣痛の痛みって全然感じない。助産婦さんの指示に従って、深呼吸・いきむ・息を吐く・もう一度深呼吸していきむの繰り返し。
何回か繰り返した後、「赤ちゃんの頭が見てきたわよ!触ってみる?」と言われて触ったら・・・ヌルヌルしたきのこの頭が~っ!そして「今度のいきみで赤ちゃんが出てこなかったら、お産をスムーズに進める為に会陰切開します。」と言われ「切られてなるものかぁ~っ!!」と頑張ったものの出てこず。(泣)スパッと切られてしまう。でも一生懸命頑張ってる最中だから、切られた痛みって感じない。その後のいきみで
きのこの頭が完全に出てきた~!!頭が出たらいきみは終了。短い呼吸で軽くきのこを押し出していく。
ずるりんっ。という感じできのこの全身が出てきたのを感じる。
3:56 無事に生まれた~!!母、大感激。ややしょぼかったけど、きのこが泣き声を上げる!へその緒を旦那さんがカットした後、ヌメヌメのきのこ(笑)が私の胸の上にやって来た。噂では自然に乳首を見つけておっぱいを吸うなんて聞いていたのに・・・きのこは乳に興味を示さず。(笑)ただ私の胸でぐったりしていた・・・怠け者なきのこ・・・。
辛いと感じる陣痛になった2:00過ぎから2時間も経たないうちに、お産が終わった。旦那さんに「どうよ?辛かった?もう二度と産みたくない?」と聞かれて「このくらいなら、また産みたい!!」と即答した。
その後、胎盤がずるりっと出てくる。
見習い生に「胎盤、見ますか?」と言われて、怖いもの見たさで「見るっ!!」と即答。いや、あの、凄い物見ちゃった。血まみれの臓器。51センチのきのことこんな大きな血の塊みたいな臓器が私のお腹に入っていたなんて信じられない。
大放出していたアドレナリンも落ち着いてきたこの頃、会陰を切られた傷のヒリヒリした痛みを感じ始める。そこに、隣の分娩室の出産とかけもちで様子を見ていた女医さん登場。ドイツではなるべく会陰切開を避ける方針なので、女医さんはかなり申し訳なさそうに「切ったといっても、ほんの少しだから・・・。」と私に説明した。麻酔を2箇所にして、傷を縫い始める。延々、縫い続けること30分くらい・・・意外とこの時間帯が一番嫌だったかも。お産で力を使い果たして足はプルプルしてるのに開いてないといけないし。釣り針みたいな形の大きな針が行ったり来たりしてるのを見るのも気分悪いし。「お前が不器用だから、こんなに縫合に時間がかかってるんじゃないのか?」と内心イライラしていた。その間にきのこはヌメヌメの身体を綺麗に洗ってもらって服を着せてもらう。
ようやく縫合も終わり、見習い生がポラロイドカメラで記念撮影してカードにして渡してくれる。私はこのままお産終了から2時間は分娩室で経過観察。旦那さんはきのこと一緒に新生児室で最初の検診を受けに行った。私はその後、ベットに寝たまま病室まで運んでもらった。
最初から最後までリラックスして、ここぞという時にはしっかり集中した私のことを女医さんも助産婦さんも見習い生も褒めてくれた。「あなたはタフで気丈な人よ!最後まで笑ってるし・・・。」と言ってくれた。見習い生に「こんな素晴らしい雰囲気のお産に立ち会ったのは初めて。」と言われた時はとっても嬉しかった。もちろん、旦那さんも「誇りに思うよ!」って言ってくれた。
さて、最後に私なりの安産になる秘訣?を書こうと思います。
● 臨月に入ってからも散歩を日課にして軽い運動を心がけること。その為にも、やはり体重管理は大切。体重増加は9㎏前後にした方が最後まで「身重」にならずに楽しく過ごせます。
● お産の当日は信頼できる人になるべく最後まで付き添ってもらう。リラックスすることが安産への近道だと思います。
● 陣痛が来て辛いのは自分だけだと思わずに、赤ちゃんも狭い産道を通って一生懸命生まれてこようとしている事を忘れないで欲しいです。二人で力を合わせてがんばりましょう♪